ISU 世界シンクロナイズドスケーティング選手権大会 2024
ISU World Synchronized Skating Championships 2024
開催地:ザグレブ(クロアチア)
2024年4月5日-4月6日
日本代表として神宮IM(Jingu Ice Messengers)が出場します。
(追記 4/7)
今回はジオブロックもかからず、ISUのYouTubeチャンネルで快適に見られました。
下記のライブストリームURLにアーカイブ残ってます。
全演技のゆるめな感想はX(ツイッター)に書きました。
ここでは神宮IMとその他印象に残ったことについて。
クロアチアはシンクロ強豪国ではないし国際大会が盛んに開催されているところでもないので、1日目のSPは選手に寄りすぎの映像が多くて見づらかったのはたしかですが、撮り慣れていないということかなーと。2日目はかなり改善されていました。
開会式もおそらく地元のスケーター(小さい子たちもいる!)のみなさんが5色の衣装で五輪を表現するグループとフラッグスケーターのグループに分かれて盛り上げてくれて、とてもアットホームな雰囲気でした。五輪は悲願なのだというのを改めて感じる演出。
◆Jingu Ice Messengers
〈SP〉You Haven't Seen the Last of Me(バーレスクより)
スピードに乗って流れるようなとても美しい演技。
TwEはフォーメーション変更しながらのツイズルが見事でした。スピンを入れたりつなぎも多彩。
カメラワークがあまりよくなくて(寄りすぎ)見えない部分が多かったですが、ほぼマックスのレベルが取れていて、GOEもすべて加点。
59.90点 いい点出ました。SP11位。
〈FS〉The Prince of Egypt サントラ
スピードに乗ったドラマチックな演技で音楽の雰囲気に合った独特な腕の動きなども印象的。
つなぎの1Aジャンプは迫力ありました。音楽の盛り上がりで入るMEも気持ちいい。今シーズンの要件で2つのI+piのうち1つはムーブメントで交差するというものがあるのですが、ペアでホールドしたスパイラルで交差していました。
全体に生き生きしたいい表情での演技でした。
121.15点 シーズンベスト10点近く更新。
合計 181.05点 SPの順位を一つ上げて総合10位。
昨年に引き続き世界選手権10位ということで素晴らしい結果でした。
◆その他印象に残ったチームや演技
優勝はカナダのLes Suprêmesで、3連覇達成。深瀬理香子さんも昨年に引き続き活躍していました。
個性的で独特な雰囲気のSPとエベレストをテーマにした壮大なFS、どちらも「作品」として完成度の高いプログラムであり完成度の高い演技で、圧巻でした。
2位銀メダルはアメリカのHaydenettesで、初の銀メダル。これまでのアメリカの最高順位に並ぶ成績です。この結果は予想外でした。
特にFSのWho Wants to Live Foreverは素晴らしかったです。リフトで交差するI+piやGLも凝ってました。PBはスピードあって美しいし、ラストのCrはクライマックス感があってよかった。ミスもなくレベルも取って加点の多い演技、フリーのTESはLes Suprêmesを上回っていました。
3位銅メダルがフィンランドのHelsinki Rockettesです。昨年は銀メダルで、当然優勝を狙って出場しているわけですが、SPに比べるとFSは思ったような演技にならなかったかもしれない…昨年のような転倒はなかったのですが、僅差から優勝を狙って演技するのは本当に難しい。「強さ」と独自の世界観で作り上げたプログラムはとてもRockettesらしさがあってよかったのですが。それでも表彰台をきっちり確保するところはさすが実力者です。
今回の注目点の一つは、今季のFSでの新しいI+pi要件で各チームがどのようなムーブメントを試みるのかということでした。
ここまでいくつかの試合を見たなかでランジ、スパイラルなどが多いのかなーという印象を持っていたのですが、さすが世界選手権、創意工夫が凝らされていて見応えというか驚きが多かったです。
神宮IMはペアでホールドしてスパイラル。リフトでの交差もいくつかありましたが、Berlin 1とPassionはローテーショナルリフトでした。そしてなんといっても一番インパクトがあったのがスウェーデンのInspireで、後転で交差という…そもそもスケートの演技で氷上で後転するのを初めて見ました。
Inspireはこれ以外にも独創的な動きが多く、逆さにリフトをしてからPaのデススパイラルに入ったり、Crのリフトへの入りも後転でした。アクロバティックでとてもおもしろかったのですが、それなりにリスキーではあるなと思いました。
その他、独創的で印象に残ったのは、ポーランドIce FireのFSでTime Will Catch Me Firstのスタートで、時計のネジ巻きの音に合わせて4人ホールドでローテーションするというネジを体現したような動き。
オランダのIce UnitedのFS、Brazilian Carnival他はサンバの音楽に乗って盛り上がっていき、ラストのCrでグループリフトをしながら客席を煽っていくのが見ていて楽しかったですし、観客席は大盛り上がりでした。
魅せる演技ということならドイツBerlin 1のSP、Pure, Honey〜Break My Soul他が印象に残りました。かっこよくて、蛍光ピンクの長手袋がとても効果的でした。
あげていくとキリがない感じなのですが、各チーム多彩なプログラムで見ていてとても楽しかったです。
リザルト
http://www.isuresults.com/results/season2324/wsysc2024/
(↑ここまで追記)
◎ライブストリーム
FS
https://www.youtube.com/live/yuYoLe_YCt0?si=uX8SsQpGZQ9pRmhJ
SP
https://www.youtube.com/live/i2igpMdDsGw?si=7VGRBowvQeRMPozU
◎スケジュール ※予定(日本時間)
開会式 4月6日(土)0時00分
SP 4月6日(土)0時30分(3時36分頃終了予定)
FS 4月6日(土)22時30分(2時31分頃終了予定)
https://results.isu.org/schedules/SYSWC2024_Schedule.pdf
◎エントリー
https://results.isu.org/events/wsysc2024_SynchronizedSkating.htm
◎要項
◎ISUイベントページ
◎大会公式サイト